日本では裁判員制度が始まったばかりだが、米国では陪審員制という形で建国当初から市民参加の裁判が行われていた。
これまで多くのアメリカ法廷映画が制作されてきたが、その中でもこの「十二人の怒れる男」は名作の誉れ高く、洋画ベストランキングがあればだいたい上位に顔を出す。三谷幸喜がこの映画のパロディ版「12人の優しい日本人 [DVD] 」を制作したほどである。
この映画には個人的な思い出がある。大学の英語コミュニケーションのゼミで「十二人の怒れる男」のシナリオが教材に選ばれ、ここで初めて本格的な口語英語を学習することになった。
このことからもわかるように、この作品は単に映画としておもしろいだけでなく、口語英語を学ぶうえでも優秀な教材となりえる。
個人的な思い入れも含めて、今日からこの映画を題材に、さまざまな口語表現を紹介する。
まずは映画の冒頭部分。裁判長が12人の陪審員に対して事件のあらましを説明し、陪審員としての義務と心構えを説いている場面である。
●リスニングのポイント
(1)や(3)の You'veや and you've had the、(4)の your やto などは弱く素早く発音されるのでほとんど聞き取れない。
このように、代名詞や前置詞、助動詞、冠詞などの機能語は弱く発音されることが多い。
この辺のリスニングのコツは、「"音"として聞くというより"間"として捕らえる」ことである。
また、このような機能語ははっきりと聞き取れなくても大意の把握には影響しないので、常日頃から機能語があいまいでも意味を理解できるように慣れておくとよい。
その他注意すべき点としては、muder や first の長母音(暗い音)と charge の長母音(明るい音)との区別、law read における L と R の発音の区別。
●解説
(1) muder in the first degree: 第一級殺人
(2) premeditated murder: 計画殺人、謀殺 criminal courts: 刑事裁判所
注: pre(事前に) + meditate(熟考する)。"meditate"と"mediate(媒介する)"はつづりが似ているので注意
(3) testimony: 証言 interpreted as it applies in this case: それ(法律)がこの事件に適用される場合に解釈された。この as の用法に注意(例: a picture of Mt. Fuji as [it is] seen from the lakeside = 湖畔から見た場合の富士山の写真)
(4) try and separate the facts from the fancy: 空想から事実を切り離そうとする


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